見える気象学

気象情報可視化ツールWvis公式マニュアル

鳳文書林出版販売 2021年7月発売


毎日の天気予報で様々な天気図や気象資料が用いられていますが、そのほとんどは平面的な資料です。気象の専門家であれば、それらの資料を頭の中で組み合わせ、大気の立体的な構造をイメージすることができるでしょう。しかし、気象を学び始めた人にとって、それはとても難しい作業です。

大気の立体的な姿を見てみたい、ジェット気流や前線を眺めたい。そのような想いから、気象情報可視化ツールWvisの開発を始めました。

Wvisを使って、風や暖湿気や雲をわかりやすく描き、立体的な形状をマウスでぐるぐる動かして、様々な視点から眺めて見る。お天気に興味がある、気象を学ぶ多くの方に、気象現象の思いがけない姿を発見してほしい、そのような想いからこの本をまとめました。

目次

はじめに

1. 見える気象学編

1.1. インストール

1.2. サンプルデータの可視化

1.3. 開発コードの入力と本書特典機能

1.4. 可視化できる数値予報データ

1.5. ジェット気流

1.6. 気団と前線面

1.7. 梅雨前線

1.8. 熱帯低気圧(台風)

1.9. 温帯低気圧

1.9.1. 温帯低気圧の発生・発達・衰弱

1.9.2. 南岸低気圧

1.9.3. 日本海低気圧

1.9.4. 二つ玉低気圧

1.10. 寒冷低気圧

1.11. 冬型の気圧配置

1.12. フェーン現象

1.13. 集中豪雨

1.14. 航空機の航跡と気象現象

 

2. マニュアル編

2.1. MSMユーザーインターフェイス

2.1.1. メニュー

2.1.2. 全体の操作

2.1.3. 気圧面の操作

2.1.4. 断面の操作

2.1.5. 形状の操作

2.1.6. 地上データの操作

2.2. GSMユーザーインターフェイス

2.2.1. メニュー

2.2.2. 全体の操作

2.2.3. 気圧面の操作

2.2.4. 地上データの操作

2.3. CWMユーザーインターフェイス

2.4. GWMユーザーインターフェイス

2.5. CARATS Open Dataユーザーインターフェイス

2.6. マーカー

2.7. GPVダウンロード

2.8. トラブルシューティング

2.8.1. 起動時の警告

2.8.2. 終了時の不具合

2.8.3. MPEGファイル保存時の制限

2.9. その他の技術情報

2.9.1. Wvisの開発環境

2.9.2. 高度方向の表示倍率

2.9.3. 相対湿度の表示範囲

2.9.4. MSMの上昇流・下降流

2.9.5. プロキシサーバの設定

2.9.6. 数値予報ファイルの読み込み

2.9.7. コマンドプロンプトの画面

おわりに



本書特典Wvis追加機能 - GSM表示領域切り替え機能

Wvisの表示範囲は、初期状態では日本を含む北西太平洋に限られています。本書特典の追加機能を有効にすると、Wvisの表示範囲を全世界に広げることができます。地球のほぼ全域を12の領域に分け、表示したい領域を選んでGSMデータを可視化します。


見える気象学演習授業概要

「見える気象学」を教科書として利用した授業の例をご紹介します。

下記のシラバス案は、14回の授業を想定した内容になっています。

 

授業目標:

過去に実際に発生した気象事例を解析し、気象現象に対する理解を深めます。

気象事例の解析には、天気図等の気象資料の読み取りに加え、数値予報を可視化する演習を行い、大気の立体的な構造を把握します。

 

授業形態:

本授業はコンピュータ室にて、気象現象を可視化するソフトウェアを用いた演習により実施します。

 

授業計画:

・ガイダンス:サンプルデータの可視化、数値予報とは

・ジェット気流:等高度面天気図、等圧面天気図

・気団と前線面:断面図

・梅雨前線:相当温位

・熱帯低気圧(台風):潜熱、顕熱

・温帯低気圧:温帯低気圧の発生、発達、衰弱

・温帯低気圧:南岸低気圧、日本海低気圧、二つ玉低気圧

・寒冷低気圧:対流圏の寒気、成層圏の暖気

・冬型の気圧配置:西高東低、山雪型、里雪型

・フェーン現象:糸魚川市大規模火災

・集中豪雨:平成30年7月豪雨、線状降水帯

・航空機の航跡と気象現象:春の嵐、南西強風

・最終課題:解析

・最終課題:発表

※上記内容に加え、授業期間中に発生した気象事例の解析を行います。

 

教科書:見える気象学 気象情報可視化ツールWvis公式マニュアル

出版社:鳳文書林出版販売 2,600円+税

発売日:2021/7

ISBN 9784892794643

鳳文ブックス

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見える気象学についての質問

高校生向けの教材として使用できますか?

充分に理解していただけると思います。文系の方にもお読みいただくことを目指し、本の中で数式は用いていません。なお、演習を行うためにWindowsパソコンが必要です。

 

教科書として用いる場合、どの程度の授業時間が必要ですか?

60~90分 × 14回の授業を想定した内容になっていますが、演習の時間の取り方で長さを調整していただけると思います。私の授業では、本の中の事例に加えて授業日直近に発生した気象事例を演習に盛り込んでいます。経験したばかりの記憶に新しい気象現象を可視化することで、より興味を持てるよう期待しています。

 

電子書籍の出版予定はありますか?

現在のところ、単行本のみです。

 

管理者権限のないコンピュータ室での授業で支障はありませんか?

管理者の権限が無くても、Wvisの使用に問題はありません。Wvisと数値予報ファイルを、書き込み権限のあるフォルダに保存し使用してください。